「お手伝いをしたら、おこづかいをあげてもいいのかな?」
「“働いてお金を得る”って、いつどうやって教えればいいんだろう?」
子育てをしていると、一度はこんな悩みを感じたことがあるのではないでしょうか。
おこづかいや買い物体験を通じて“お金を使う感覚”を育てたあとは、
「お金はどこから来るのか?」=“働いて得るもの” という視点も伝えていきたいですよね。
この記事では、「お手伝い報酬」を通じて子どもに“労働とお金の関係”をどう伝えるか、
我が家のルールや実践例も交えながら、わかりやすくご紹介します。
お手伝い報酬のメリットと注意点
お手伝いにお金を渡すことに、最初は抵抗を感じるかもしれません。
でも、“使う”だけだったお金が、“得る”体験につながることで、金銭感覚が一段階深まります。
【メリット】
「お金は働いて得るもの」という実感が持てる 目標やごほうびに向けて、努力する姿勢が育つ 「ありがとう」と言われることのうれしさも感じられる
【注意点】
報酬がないと動かない“やらされ型”になってしまうリスク
「やればもらえる」が当然になると、感謝や家族のために動く心が育ちにくい
大切なのは、「家庭内での役割」と「報酬としての労働」をしっかり区別して教えることです。
報酬制を取り入れるときの3つのルール
① 「生活の責任」と「労働」を分ける
たとえば、自分の部屋の片づけや、ランドセルをしまうなどは本人の責任=無報酬。
一方で、家族の洗い物や風呂掃除などは、“家のために動いた”=報酬対象としました。
② 報酬の金額は子どもと一緒に決める
我が家では、「お皿洗い1回=30円」「洗濯たたみ=20円」など、子どもと話し合って設定。
金額よりも、「自分で稼いだ感覚」を育てることが目的です。
③ お金だけで終わらせない。“ありがとう”も一緒に伝える
報酬を渡すときには、「助かったよ!ありがとう」と必ず感謝の言葉もセットで。
お金=ありがとうのカタチと伝えることで、“お金だけを目的にしない姿勢”も身につきます。
我が家の実践例
昨年の冬、小学2年の次男に「1週間、お風呂掃除を続けたらごほうびがあるよ」と声をかけてみました。
結果、最初は「えー!」と言っていたのが、だんだんと自分のペースで取り組むようになり、
1週間後には「どう?ピカピカでしょ!」と満足そうな表情に。
中学1年の長男には、「月に3回、夕飯の後片づけをやったら、300円支給」というルールに。
本人も「バイトみたいでちょっと面白い」と乗ってきました。
お金を渡すときに、「ありがとう!この300円は、
君の“働いた時間”と“助けてくれた価値”だね」
と声をかけています。
“働いて得たお金”の使い方をどう導くか?
せっかく自分で稼いだお金。
子どもには「自由に使っていいよ」と言いたくなりますが、そこに少しの“導き”を加えると学びが深まります。
おすすめは「3分割ルール」:
① 好きに使う(ごほうびや趣味)
② ためる(目標貯金)
③ わけあう(募金、プレゼントなど)
こうすることで、「お金は自分のためだけじゃない」「未来にも使える」という感覚が育ちます。
【まとめ】労働の価値を知ることは、未来の自立への第一歩
お金は、「与えられる」だけではなく、「自分でつくり出せるもの」。
この感覚を、家庭の中の小さな“仕事”から少しずつ伝えていくことが、
将来の自立や社会性にもつながっていきます。
まずは今日から、「お手伝い報酬」という小さな体験を取り入れてみませんか?
お金を通して、子どもの世界がひとつ広がるはずです。
【次に読みたい関連記事】
・おこづかい帳のすすめ|子どもと一緒に作る簡単ルールと続け方
・小学生・中学生におこづかいを渡すなら?タイミングと金額の決め方